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第17話 お人好し


 繊細なレースと手の込んだビーズ刺繍をふんだんにあしらったフラミンゴピンクのドレス。これから戴冠式に挑む王妃様かなにかのように豪勢な真珠の首飾り。美しい多数の取り巻きを従え、ジリアン・ピアース・ウィンストンが獲物を追い詰めた狩猟の女神のように私に微笑みかけていた。
 針葉樹林のような深緑のドレスを着て、麦穂の束をかたどった華奢なダイヤの耳飾りとそろいの一連の首飾りをつけただけの私より、彼女ははるかに優美で華やかだった。口を閉じて黙っている限り、この日の舞踏会で最も優雅で麗しい淑女だった。
 彼女は十代の頃から順調に社交界の華として出世した。二十歳のとき、名門の宝石商ウィンストン家の若き当主に嫁いだ。それからすぐ、跡継ぎの息子と政略結婚に役立つ娘――あぁ、なんて胸がむかむかする決まり文句かしら――を立てつづけに出産し、婚家の若き女主人として権勢をほしいままにしていた。
 結婚への関心を砂粒ほども見せないジョセフに、早々と見切りをつけた潔さは清々しい。そしてまた別の力を持つ男を見定め、捕え、素早くその地位を盤石なものにする祖母や母親譲りの手腕もやはりさすがだ。
 だがしかし、私はそんな彼女を祝福してやる気には到底なれなかった。

「ねぇ、ウィンストン夫人、あなた本当にあの方と結婚して幸せ?」
 私はジリアンに問いかけた。
「まぁ、あなた、いくら私が最高の良縁をつかんだことを妬むのは見苦しくてよ。私は幸せよ。この社交界で最も幸福な女じゃなくて?」
 バレエで背景の群舞を踊る端役の踊り子たちのように、彼女の取り巻きたちは一糸乱れぬ同意の微笑みを浮かべた。
「はぁ、そう…… あなたの伴侶は誠実で善い夫君なのでしょうね」
「えぇ、もちろんよ。私だけを心から愛してくれている最高の夫よ」
「でも殿方なんてわからないものよ。私、あなたの夫君の良くない噂をときどき耳にするわ。もちろん、あくまで噂でしかないのでしょうけど」
 我ながら歯に物が挟まった物言いだった。ジリアンは私に冷然と微笑んだ。
「ミス・ローズデール、あなたが私をうらやむのも当然だわ。あなたのような出戻り女で、わきまえも知らず商売に手を出し、人前で殿方に意見するアバズレでは到底手に入れられない幸福を手に入れたんだもの。でもこれが世の理なのよ。あぁ、可哀相なリディア」
 上品な色の口紅を引いた唇を優雅に扇子で隠し、お腹を空かせた雌キツネのように青い瞳を細めてジリアンは私をせせら笑った。

 私は心の中で溜め息を吐いた。この様子だとジリアンは夫の不貞に気付いていない。しかし、表面上は平穏を保っている他人の家庭に踏み込み荒らし回るほど、私は親切でもお節介でもなかった。
 それにしてもあのスケベ野郎――ジリアンの夫のことよ――このときまだ三十歳に届かないというのに、私が把握しているだけでもすでに愛人が五人、全員母親が違う私生児が三人もいた。実際はどちらももっといたに違いない。
 おまけにこの男、新妻ジリアンの妊娠中に平然と私を誘惑してきた。一度ならず四度もね! こんなだらしなく薄汚れた男が、独身時代はジョセフと並んで “社交界で最も魅力的な独身男性” なんて評判だったのよ。信じられない!

 そりゃあね、ジリアンは幼い頃からの天敵だけど、幼馴染みだし同じ女だ。
 彼女のこの先の不幸すぎる結婚生活を思うと不憫だし、それ以上に嫁ぎ先で彼女がどんな癇癪を爆発させるか心配でならなかった。だってその被害を被るのは彼女の夫ではなく、彼女に仕える使用人たちなんだもの。
 ジリアンは両親から溺愛され、家柄にも血筋にも財力にも美貌にも恵まれてしまったがゆえに忍耐や我慢を知らず、いつでも自分中心に世界が回っていないと気が済まない性分だ。今後、もし夫に複数の愛人と私生児がいるという現実に直面したら、なぜ誰も教えてくれなかったの!と悲劇のヒロインぶり、どれほど痛めつけても支障のない召使いたちに当たり散らすことだろう。自制と節度を持たない、面倒臭い主に雇われる使用人ほど可哀相なものはない。

「ねぇ、あなた、ジリアンと仲が良いでしょう? 私では彼女に何を言っても無駄だから、あなたからあのスケベ男のことをそれとなく教えてあげてちょうだい」
 ジリアンと私の唯一の共通の女友達にこっそりかけ合ってみた。
「教えたわよ。でも聞く耳を持たないの。さっきのあなたほどじゃないけれど、同じようなことを言われたわ。だからもう知らない。私も来月には結婚して西海岸に行くし、ジリアンのことはもう面倒見きれないわよ」
 すでに最も常識的でまともな取り巻きから見放されていたとは。私は最後の砦を失って意気消沈した。ジリアンの使用人たちが今後負わされるであろう苦労を嘆いて。
「あれだけ仲の悪い女を心配してあげるなんて、リディア、あなたって昔から本当にお人好しよね」
 そんな私を見て、彼女は心底呆れ返った表情でつぶやいた。

 お人好し。
 はたして女の評価として好意的と受け止めていいのだろうか。
 いや、あきらかに小バカにされているわよね。そりゃあ私は負けん気だけは強いのに、人からどう見られるか気にしてばかりの小心者だ。お世辞にも知性冴えわたる才媛ではないし、男を手玉に取って自由自在に操る女傑でも何でもない。
 でもだからって、“お人好し” はいかがなものか。
 どうにも受け入れがたい評価よね。

「君はお人好しだ。それ以外の何者でもない。なぜ今さらそんなことで不満を漏らしているんだ?」
 真夏の海のように鮮やかな紺碧の瞳が、不思議そうに私を見た。
 まるで、長年名乗り続けてきた名前を突然気に入らないと駄々をこね始めた娘の真意を測りかねているかのように、ジョセフはいかにも不可解と言わんばかりの目を私に向けてよこした。
「ミスター・ブラッドリー、あなたの率直さってなかなか得がたい魅力だわ。すごく素敵。でも、それがつねに私を喜ばせるものだと思ったら大間違いよ」
 大広間の壁際であまたの視線を浴びながら、私は軽口を叩いたジョセフをにらんだ。
「それは残念だ。しかし、君に俺の美点を褒められるのは気分がいいな」
 ジョセフは余裕しゃくしゃくの表情で微笑んだ。「男を蹴散らす女商人が “お人好し” か。俺も一度くらいそう評されてみたいものだ」
 三十路を越えた男の笑みは、絵の具を丹念に塗り重ねた油彩画のようだった。色彩は明るいのに落ち着き、趣は華やかなのに深みがあった。
「産気づいた木こりの妻のために馬車を飛ばして、街から産婆を連れてきてあげたんですってね、ミスター・お人好し?」
「誰からそれを聞いたんだ? 視察先でも気を抜けないな」
 にんまり笑う私に苦笑いを浮かべると、ジョセフは照れくさそうに眉尻を下げた。

 彼はこの数日前、彼が所有する森――ブラッドリー家ではない。ジョセフ個人の持ち物だ――の視察から戻ってきたばかりだった。どんなあくどい手を使ったのやら、とある名のある材木商から丸ごと買い取り、ここ数年、良質な高級木材の産出地として、彼とともに名声を高め続けていた美しく広大な黒い森。
 秋の森を木こりたちと三日間歩き回り、モミやブナ、ウォールナット、オークの木肌を直接触って健康状態を確かめたそうだ。そのせいか、ジョセフの頬はほんのり日に焼けて、ハイキングから帰って来た少年のようにかすかに赤らんでいた。

「彼らと森を歩く楽しさは格別だ。澄んだ森の空気を吸い、彼らと話し笑い合うと、心に澱んだものが浄化されていくような気がするんだ。それに、自分の足で木々や土の状態を確かめるのが最も安心できる確認方法だからね」
「それで、森の鑑定人さん、あなたの森は調子はどうだったの?」
「今年も落ち葉が分厚い絨毯のようにたっぷり散り積もっていて、ふっくら豊かな踏み応えが頼もしい限りだったよ」
 ジョセフは野性的な浅黒い顔を嬉しそうに崩した。目尻に細かいしわが刻まれ、頬にえくぼができ、紺碧の瞳は少年のように無邪気にきらめいた。
「それが腐葉土になるのよね。あなたの森の木々たちがうらやましいわ。私のハーブたちにまいてあげたらさぞや喜ぶでしょうね」
 ついつい物欲しそうな言い方になってしまったけど、致し方ないわよね。
 あなただってお腹がすいているときにとびきりのご馳走――たとえば、たっぷり熟成されたワイン、北部高地産の鮭、鹿の腰肉、なめらかに裏ごしされたジャガイモとポロ葱のポタージュ、クリームとトリュフを添えた手の込んだ野菜のキャセロール、ラズベリーとネクタリンのタルト、柑橘類のシラバブとか――の話をされれば、ごくりと喉が鳴るでしょ? 私が彼の森に生えているオークの木なら、あまりの美味しさに涎が止まらなくなりそう。
 腐葉土は長い月日をかけて自然が作り出す天然の肥料、植物の栽培に最も適した堆肥よ。その名の通り、落ち葉が腐ったものだから色は黒っぽい。でも、不快感を催すような臭いはなく、森に入ったときのように爽やかで、胸一杯に空気を吸い込みたくなるような優しい匂いがするの。天然の腐葉土はできあがるまで一、二年かかるから、どうしても小麦の糠で作った人工のものに頼らざるをえない。人工の腐葉土は成分を調整して栄養分をバランスよく配合できるから、私のような未熟者でも扱いやすい。でも、天然の腐葉土のあの香りだけはどうしても作り出せないのよね。
「ほしいのならあげよう」
 ジョセフはこともなげに言った。
「まぁ、本当!?」
 喜色ばんだ私の声に、近くにいたご婦人方が耳敏く反応して振り返った。
 ジョセフが左の唇の端だけでにやりと笑った。特別な秘密を共有した共犯者に向けるべき微笑みだった。彼独特の愛嬌だ。商人としてなかなかあこぎな真似をしてのけるジョセフだけれど、それでも同業者からほとんど憎まれないのはこの愛嬌があってのこと。若さに不相応な辣腕ぶりを脅威と感じさせない。
「ミスター・ブラッドリー、ありがとう! 嬉しいわ! すごく、すごく嬉しい!」
 私は年甲斐も慎みもなく声を上げた。「あなたの森の腐葉土をいただけるなんて夢みたい。ちょっと早い降誕祭の贈り物ね」
「ミス・ローズデールはものをねだるのが上手いからな」
 ジョセフはワイングラスをゆらりと揺らし、いかにも困ったように微笑んだ。「どんな男も手玉に取って従わせ、自分が欲しい物を必ず手に入れてしまう」
「まぁ! 私ったらなんて強欲な悪女なのかしら!」
 ジョセフと私は笑いを噛み殺した。

「ブラッドリー、こんなところにいたのか。探したぞ!」
 そのとき、ジョセフの名前を呼ぶ快活な声がした。同時に、私の耳にはジョセフの舌打ちが聞こえた気がした。
 ジョセフの寄宿学校時代の友人だったミスター・マリガンが、社交界にデビューしたばかりの妹をつれて近づいてきた。彼は、このところとくに熱心に身内の未婚の娘をジョセフに紹介しているひとりだった。
 言い換えれば、最もジョセフに鬱陶しがられているひとり、ということね。
「ごきげんよう、ミス・ローズデール。今宵もあなたは大広間に咲き誇る大輪の深紅のバラだ」
 ジョセフの横に私がいるのを認めると、ミスター・マリガンは愛想よくいつもと同じ微笑みを作った。
「ごきげんよう、ミスター・マリガン」
 私は微笑んで彼に挨拶をした。
 腹の内はどうであれ、彼は評判の芳しくない出戻り女にも、友人の友人としてこうして適切な礼節を示してくれる。
 こういう振る舞いのできる若い紳士には、こちらも適切な敬意を払わないとね。
「やぁ、マリガン。ミス・マリガン、ごきげんいかがかな」
「ごきげんよう、ミスター・ブラッドリー、ミス・ローズデール」
 ジョセフを見つめるミス・マリガンのつぶらな瞳に、恥じらいと喜びと恋の星がまたたいていた。彼との結婚を夢見る社交界の若い娘たちみんなと同じように。
 彼女は十年以上も修道院で尼僧たちと一緒に暮らしていたらしい。私なら俗世から隔絶された世界の平穏や静けさにたちまち飽き飽きし、女友達とのおしゃべりや最新流行のドレス、話題の本や評判の歌劇、そして裏庭のハーブ園が恋しくなっただろう。退屈のあまり、頭がおかしくなっていたに違いない。ミス・マリガンは、伏し目がちな表情と控えめな所作がとても品よく楚々としている。すでに記憶はおぼろげだったけれど、ジョセフの亡くなった奥方もこんな雰囲気の上品な淑女だった。
「ブラッドリー、君は仕事中毒ともっぱら噂だぞ。そんなことでは身体を壊してしまう。君に休息を慰安をもたらしてくれる相手が必要な頃合いじゃないか?」
 この日のミスター・マリガンはやけに単刀直入だった。
「私はこの世で仕事が最も好きなんだ。だから、しょっちゅう森の視察や木材の検分で家を空けている。今後は実家の鉄道事業にも手を貸さなければならなくなるし、私の妻になる人は、きっと家の中で孤独に耐え続けなければならないだろうな」
 ジョセフは遠回しに、良い家庭人になるつもりはない、と言い放った。
「それなら森の視察には妻を同行させればいいじゃないか」
 ミスター・マリガンの不用意な一言で、ジョセフの眼差しに不穏な光が宿った。
「私、ぜひあなたの森に行ってみたいですわ」
 追い打ちをかけるように、ミス・マリガンが上目づかいでジョセフに言った。
 私は天を仰ぎそうになるのをぐっとこらえた。

 ジョセフの感情を最も害するもの。
 それは、彼の森に行きたいとねだること。

 憐れなことに、彼に強く恋焦がれている若い娘に限って、十中八九このおねだりをぶつけてくるのよね。彼女たちの親兄弟や親戚たちは、彼らの娘や妹や姪に適切な助言や忠告を与えてやることができていない。これでは荒れ狂う海で溺れるばかり。宝島に到達することはできない。
 私はいつも不思議でならない。なぜみんなジョセフの不快感に気付かないの?
 彼の口から直接そう聞いたわけではないけれど、とくに彼との結婚を望んでいるであろう未婚の娘からそれを言われると、鉛色の雨雲が一瞬で青空を覆い尽くすように、ジョセフの機嫌はどんよりと翳った。
 温厚なジョセフが、一瞬でこれほどあからさまに不機嫌になるのよ。それはそれは明らかな天候の悪化にもかかわらず、社交界の人々は穏やかに晴れた青空の下にいるときのようにのんびりしたままだ。

 私はジョセフのこの気持ちが分かるような気がする。
 もし自分の事業をよく知らないうえに親しくもない人から、利己的な好奇心で “あなたのハーブ園につれていってくれ” とねだられたら、私だってとても不愉快になる。敬意のない訪問者を受け入れるほど気前は良くない。
 でも、正直なところ、私も一度ジョセフの森に行ってみたいのよね。
 だって、私は子供の頃から森や川で遊ぶのが大好きだった。それに、森の木々やそこで生きる動物たち、この街の人々とまったく違う生活を送る木こりやその家族たちのことをあんなに活き活きと楽しそうに語られたら、ぜひこの目で確かめたいと願ってしまうでしょ?
 まぁ、私は自分勝手でわがままなドラ娘だけれど、友情には忠実な女だ。だから、この願いは叶えられそうにないわね。

「そろそろ私とワルツを踊りたい頃でしょう? 可哀相なミスター・ブラッドリー」
 ミス・マリガンと一曲踊り終えて戻ってきたジョセフがワインを一杯飲み終えるのを見計らい、私は彼に右手を差し出した。
 穏やかで落ち着いたワルツの演奏が始まった。曲名は『黄金色の秋』。ジョセフに手を取られ、私たちは大広間の踊りの輪の中に繰り出した。
「あぁ、それにしてもまだ秋か…… 冬が待ち遠しいよ」
 ワルツの曲名にかこつけてジョセフは言った。豊かな実りの秋が去るのを惜しむ声は多いけれど、凍える忍耐の冬を恋しがる声はなかなかに珍しい。
「そんなに雪洞の中で木こりたちと一晩中飲み明かしたいの?」
 私の呆れた声色の指摘に、ジョセフは誇らしげに笑みを深めた。
「さすがのご明察だ、ミス・ローズデール。冬に限ったことではないが、彼らほど俺をくつろぎ楽しませてくれる酒宴の仲間はいない」
「それだけじゃないでしょう?」
 私は挑発するようにたたみかけた。
「勿論だ。春は採れたてのアスパラガス、夏は渓谷で釣ったイワナ、秋は森で摘み取ったキノコ、そして冬は熱々の濁り白ワイン。この自由貿易同盟では決して味わえない贅沢に酔いしれる。かけがえのないひとときだ」
「そうね。美味しいお酒に料理、そして素晴らしい仲間。これさえあれば他に何もいらないわよね」
「そうだね。しかし」
 ジョセフの左手が私の右手を包み込むように握り、腰に添えられていた彼の右手にかすかに力が込められたように感じた。
「それだけしかないのが、たまらなく寂しくなるときもある」
 ジョセフが目を細め、眩しそうに私を見つめた。
 長い睫毛の影が落ち、瞳の紺碧の色合いがより一層濃く深みを増した。少年の無邪気さと男の色気が混じり合い、あまりに愛らしくて、私はいつも目を逸らすことができなかった。そのたび、ドレスを着たまま溺れて海に沈んでゆく憐れな女のような心地になった。

 舞踏会が跳ねて屋敷に帰った後、ラベンダーの精油を数滴たらしたお風呂にゆっくりつかるのが私の日課だ。熱いお風呂は私の体を癒し、くたくたになった神経をほぐしてくれる。良い香りのする湯気が立つ湯に、骨がとろけるくらい汗だくになるまでゆっくりつかっているうちに、疲れも頭痛も奇妙な胸のざわめきもおさまってくる。
 猫足の浴槽の縁に頭を預けながら、私はぼんやり考えた。

 “たまらなく寂しくなるとき”、ジョセフはその寂しさをどう紛らわせるのだろう。



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